Dr.FeelGoodの小部屋

小さな楽しみを見つけて、それをつなげて日々を過ごすだけ。

ゴンドラの唄 

黒澤明監督の映画「生きる」。1952年の作品。

名優、志村喬が雪の降る公園のブランコのシーンで、口ずさむ曲である。

この作品の象徴的な場面である。

全編を通してみ、最後のこの場面にいたると、なんともいえないこころもちになる。

 

すこし調べてみると、知らなかったのだが、1915年、大正4年にできた古い歌謡曲のようである。

吉井勇作詞、中山晋平作曲。

芸術座講演「その前夜」の劇中歌、松井須磨子らが歌唱、とのこと。

 

また、知らなかったのだが、論客、櫻井よしこ氏が歌っている?であろう、you tubeがあるのだが。。。(もしそうなら、櫻井さんは結構うまい。)

 

歌詞

いのち短し 恋せよ乙女
あかき唇 褪(あ)せぬ間に
熱き血潮の 冷えぬ間に
明日(あす)の月日は ないものを 

いのち短し 恋せよ乙女
いざ手をとりて かの舟に
いざ燃ゆる頬(ほ)を 君が頬(ほ)に
ここには誰れも 来ぬものを

いのち短し 恋せよ乙女
波にただよい 波のよに
君が柔わ手を 我が肩に
ここには人目も 無いものを

いのち短し 恋せよ乙女
黒髪の色 褪(あ)せぬ間に
心のほのお 消えぬ間に
今日はふたたび 来ぬものを

 

以下、自分の想像である。

 

若い世代が死に直面するという場面は、当時と比較して今は、あまり身の回りで頻回に聞き及ぶことはすくなくなった。(もちろん例外はあるが。)

 

当時は、肺結核、戦争など、また抗生剤のない時代では、風邪をこじらせて肺炎で亡くなるなど、若い世代でも多くのひとがなくなったことだろう。

 

時代背景というものがこの曲には想像される。