Dr.FeelGoodの小部屋

小さな楽しみを見つけて、それをつなげて日々を過ごすだけ。

「真ん中の足」

先日、あるタレントの方(トシちゃん)が、「真ん中の足」発言により、謝罪されていた。

 

昭和のど真ん中にうまれた小生にとって、実に懐かしく、ノスタルジックな響きであり、その言葉を多用していた人たちの顔まで思いだす。

 

自分としては、この表現は、my favorite である。

 

しかしながら、風通しの悪くなった、他人のケツの穴までマスコミが見張っている現代社会では、公的なところでの使用は難しいのかもしれない。

 

トシちゃんは、「調子に乗りすぎた」と言っていたそうだが、「油断した」というほうがより的確かもしれない。

 

トシちゃんも還暦をすぎた。

医学的には、脳、前頭葉の萎縮が始まっているのである。

 

若い時からくだらないダジャレを言っている輩を、日常身の回りでみてきたわけであるが、実はこのような傾向は年を食うと、普通のひとでも強くなってくる。

抑制行動の問題でもある。

 

脳の前頭葉の抑制機能が低下し、思いついたことを言ってしまう。

瞬時の抑制という過程を経ず、脳が作動してしまうのである。

 

次のような、実際にあった例を挙げてみる。

 

平素穏やかで笑顔を絶やさず人格者として知られていたあるO院長から、直接、聞いた話である。

高齢となったO先生は、ある院内会議で、長々とくだらない話をする事務員に、突然、「バカタレ!」と発してしまったという。

そのような言動を経験したことのない周囲は騒然となり、言葉を発してしまったO先生は、それ以上に自分自身に驚いたらしい。

一体、どうしたのだ、どうしようか、という状況であったという。

 

また次の例を。

ある新聞に、地下鉄の女子便所に、なりのいい爺さんがぶら下がり、覗いていたという報道。

大企業の重役で、三文週刊誌のターゲットとなると思われたが、その後報道はなく、自分としてはどうなったのかなあと思っていた。

 

しばらくして、新聞に、脳の疾患、ピック(Pick)病であったと記載され、病気と判明し、それ以上の追跡報道はピタッとなくなった。

 

歴史的にみると、例えば、豊臣秀吉などもこれに近似する脳の病気だと、自分は想像している。

若いときはキレキレの田中角栄を100倍くらいにした人だったのが、晩年は抑制がはずれた行動に出ている。

 

現在、世界中に抑制がはずれた状態の爺さんが、国のトップをやっている。

ある意味、危険な状態である。

 

秋山好古が校長退任時の生徒への挨拶で言ったように、

「諸君ら、若者は、ワシの屍をこえていけ!」

世界中、実は、若く元気のいい、まともなリーダーを求めている。

 

こういう医学的背景からも、やはり、どの職種も、定年制は必要なのである。

 

(トシちゃんには、油断せず、このまま頑張っていただきたい。)

 

*******

参照:Wikipedia

Pick病

ピック病(ピックびょう、Pick's disease、PiD)は、前頭側頭型認知症 (FTD) であり、特有の人格変化、行動異常、言語機能障害を示す初老期の神経変性疾患である。時に運動ニューロン疾患症状も示すことがある。認知症の中でも殴りかかってきたり、怒鳴るなど怒りやすい易怒万引き等の犯罪を平気で行うなどの症状が出る特徴がある[1]

歴史

[編集]

1892年チェコプラハ・カレル大学アーノルド・ピック英語版が「老化性脳萎縮と失語症との関連」と題した剖検例で前頭葉と側頭葉の著明な萎縮を呈する精神疾患として報告した。1906年までにピックは同様の報告をし、一連の疾患はピックの限局性脳萎縮症として知られるようになった。病理形態面では、1911年ドイツミュンヘン大学アロイス・アルツハイマーが「嗜銀性神経細胞内封入体(ピック小体)」と「腫大細胞(ピック細胞)」を報告した。1926年に旧満洲医科大学の大成潔とドイツミュンヘン大学ヒューゴ・スパッツ英語版が特徴をまとめ、「ピック病」と命名した。 1996年スウェーデンルンド大学イギリスマンチェスター大学のグループ(Lund and Manchester Groups)によって前頭側頭葉変性症(FTLD)という用語が提唱された。