年齢とともに涙腺は弱くなるようだ。
作家の遠藤周作氏の書かれたものによると、初老期にいたると、そのようになったという。
なにげない場面で涙するという。
古い西部劇を見ていて、荒野に向かう幌馬車隊の援護をしていた騎兵隊が、ここで任務を終えますと、敬礼をし、別れてゆく場面。
そのあとなにが起こるのかを暗示し、積年での多くの経験から、これもまた運命だと受容し、今後二度と会わないかもしれぬという真の別れを、自分と重ね合わせしまうからだろうか。。
理屈では理解できない領域にあるようにもおもわれるが、なにかしらこういうことが、自然にわかる年齢になった気がする。