昔、聞いた話である。
「女の歳は、頸をみればわかる」というのである。
いくらうまく化粧をして化けても、首を観察すれば、年齢がわかるというわけである。
やせた老婆に特有の筋張った頸を形成するのは、頸の皮膚のすぐ下に、広頚筋(こうけいきん)という非常に薄い筋肉が存在することとも関連がある。
甲状腺の手術のとき、メスをあてるように切っても、すぐに切れてしまうほど、デリケートな筋肉である。
さて
先日から、都知事選のテレビが放映され、またタヌキやキツネの化身ともいうべき人たちが画面に出てくる。
厚顔なるある女性候補者は、教科書にのせたくなるような広頚筋の持ち主で、攻撃的にがなり立てるたびに、筋張った首を露呈している。
生徒に、これが広頚筋ですと教えたくなるほどである。
話す内容などは浅薄で、自分はこの季節耳の調子もよくないため、首ばかり目で追って筋肉運動を観察することになる。
政策の荒唐無稽さにも、すぐいや気がさし、嘆息し、J-sportsに変えて、ラグビーでも見ましょうということになるのであった。
ひとは、そう馬鹿ではないのである。
<参照 Wikipedia>
広頚筋(こうけいきん)は頸部にある筋肉の一つ。下顎骨の下縁から、上胸部にわたる頚部の広い範囲の皮筋であることから名づけられた。首の表面に皺を関連する筋膜を緊張させ、口角を下方に引く働きを持つ。
広頚筋は、胸筋筋膜を起始とし、下顎骨下縁、咬筋筋膜、笑筋、口角下制筋、下唇下制筋に停止する。支配する運動神経は顔面神経頚枝である。