昨日、作家遠藤周作氏の生誕百年の報道がなされていた。
さて、自分が小学生のころ、氏はコーヒーの宣伝によく出ており、親父のローデンストック型の眼鏡を借用し、氏の物真似をして家族を笑わせていた。
親父からすすめられた「海と毒薬」という本は、学生時代の自分にはあまりに重すぎた。戦時中の九州大学・第一外科の捕虜人体実験を題材にとりあげたものだった。
ただ、軽妙洒脱なかんじのエッセイも多く、自分はそれらの方を好んだ。
遠藤周作さんは、若いころからの結核という病苦も長く、キリスト教徒であり、宗教や信仰と現実との間で苦悩する人々や弱者を登場させる。
彼らに逃げ道をあたえ、受容したやさしさを感じる。
重厚感のある小説がおおい。
この方は悪戯好きでも知られており、嘘と本当の境界線がわからない感じのオジサンでもあった。
一つ紹介します。少々正確さは欠くかもしれませんが、こんな感じです。
以下、
氏の家に、息子のガールフレンドらしき女性からの電話を受けた時の受け答え、
「あれ~、今先ほど、別の女性から電話がありましてね、あわてて息子は出ていきました。」
もしこの話が本当なら、たまらん親父ですね。。。