Dr.FeelGoodの小部屋

小さな楽しみを見つけて、それをつなげて日々を過ごすだけ。

死んだふり

若いころからいたずら好きなMという男がいた。

 

時々死んだふりをして、人を驚かすのである。

 

しかし、年季とともに社会的矯正され、その芸をすることをかなり長く忘れていた。

 

年をとり、脳の前頭葉が次第に萎縮し、抑制がきかない年齢になった。

 

集まりがあった。

 

ひさしぶりにその芸をやってみたくなり、やってしまった。

 

会場は騒然となった。大混乱となった。

 

それを最期に奴さんはその芸をやっていない。

 

やってはいけない年齢相応の芸というのはあるようである。